米国のドナルド・トランプ前大統領は8日、自身のフロリダの邸宅で非代替性トークン(NFT)愛好家たちを迎え、数々の記憶に残る発言をした。

トランプ氏は仮想通貨起業家を米国に留めることを誓い、また自身の様々なNFTコレクションによって「NFTを再びホットにした」と功績を主張し、政治的ライバルのミームコインをこき下ろし、その価格が一時的に急騰する原因を作った。彼の印象的な発言のショート動画が5月8日にソーシャルメディアで数多く出回った。

仮想通貨に「私は賛成だ」

初めにソーシャルメディアで広まった動画の1つには、トランプ氏が仮想通貨ビジネスや起業家にとってより良い規制環境を提供し、バイデン政権と証券取引委員会によってもたらされた仮想通貨に対する「敵意」を取り除くことを誓うものだ。

i asked donald trump how he’s going to keep crypto businesses in america.

sounds bullish pic.twitter.com/rvuztPmQ8P

— Malcolm (33.3%) (@macdegods) May 9, 2024

「ゲンスラーはこれに大反対している。民主党も大反対しているが、私は問題ない。しっかりとしたものであることや、ほかのことすべてを確認したいが、私はそれに賛成している」と、トランプ氏は発言した。

NFT愛好家の「マルコム」氏がトランプ氏に米国に仮想通貨ビジネスを引き留めるために何をするか尋ねたところ、トランプ氏は「私はそれを望んでいない。もし私たちがそれを受け入れるなら、彼らがここにいることを許さなければならない」と応えた。

「NFTを再びホットにした」

NFT市場が勢いを失っているかのように見えた時期に、彼のマグショットNFTなどのコレクションが盛り上がったとし、トランプ氏は「私たちはNFTを再びホットにした」とも主張した。この発言を受けて、出席者からは 歓声があがった 。

出席者のほとんどは、トランプ氏のマグショットNFTを4653ドル以上で購入し、ディナーイベントに 招待された 。

「仮想通貨を支持するなら、トランプに投票するべきだ」 トランプ元大統領がNFT購入者向けイベント image 0 Source: Donald Trump

ライバルのミームコインにも言及

ジョー・バイデン大統領と関連する「ジェオ・ボーデン(BODEN)」というミームコインは、現在時価総額が2億6000万ドルを超えているが、トランプ氏はこのコインのファンではないという。「コインにしては大きすぎる金額だ。その投資は好きではない」と彼はのべた。彼のコメントが共有された後、BODENは10%以上急騰した。

しかし、トランプ氏に基づいた別のミームコイン「ドナルド・トレンプ(TREMP)」は、同じ時間枠で110%急騰している。

大富豪であるトランプ氏は、政治的ライバルをからかうような発言も行い、「彼は仮想通貨が何かさえ分かっていない」と皮肉を込めて指摘した。「もし仮想通貨を支持するなら、トランプに投票するべきだ」と彼は強調した。

BREAKING: DONALD TRUMP IS FINE WITH CRYPTO pic.twitter.com/SCJDKdHQUB

— Frank (33.3%) (@frankdegods) May 9, 2024

トランプ氏は2021年にビットコイン(BTC)を詐欺だと述べたことはあったが、ここ数ヶ月には仮想通貨とその業界を受け入れ始めている。ただし、同氏は依然として、伝統的な銀行システムの下で米ドル支配を維持することを強く望んでいる。

トランプ氏は最近、自分の監督下では中央銀行デジタル通貨(CBDC)を決して許可しないとも 語った 。

マグショットNFTは、トランプ氏が2023年8月にジョージア州で出頭した際に撮影されたものだ。この時、トランプ氏は2020年の選挙結果を覆そうとした罪で起訴された

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