著者 松田康生（まつだやすお）楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

  • 今朝方、77,000ドル肉薄
  • ハリス氏敗北宣言で大統領選確定、Sell the Factもこなした印象
  • FOMCは25％利下げ、パウエル議長辞任否定
  • 大統領選、上院選に続き、下院でも共和党優勢、トリプルレッド間近

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は続伸。

大統領選でのトランプ氏優勢を受けてBTCは一昨日68,000（約1045万円）ドル台から76,000ドル（約1165万円）台まで約1割上昇。当選確実後のSell the Factもあり72,000ドル台に値を落としたが、昨日未明に76,000ドル台半ばに上昇すると、今朝方77,000ドル（約1180万円）に肉薄した。

大統領選の開票中のBTC相場はPolymarketの勝利確率を見ながら推移した。開始直後、激戦州ジョージアでトランプ氏が優勢だったことを受けて勝利確率が7割に達するとBTCは71,000ドル台に急騰、ノースカロライナ・ペンシルバニアでの優勢で9割に達すると、史上最高値を更新して75,000ドルにワンタッチした。

FOXが同氏の当確を報じ、同氏が勝利宣言をすると、BTCはSell the Fact気味に72,000ドル台に値を落としたが、米市場でのETFフローへの期待もあり74,000ドル台に値を戻した。

海外時間に入ると昨日未明に米30年債入札が好調となりリスクオンムードが広がる中、

BTCは76,000ドル台半ばに値を伸ばしたが、ハリス氏が敗北宣言を行うと再びSell the Fact気味に74,000ドル台に値を落とした。期待されたETFフローは621百万ドルとまずまずな水準だったが、ブラックロックのIBITが▲69百万ドルと意外にも流出だったことも影響したか。

しかし海外時間に入り米債金利が低下するとじりじりと値を上げ始め、FOMCで予想通り0.25％利下げされ、今後の利下げ方向が確認されると77.000ドルに肉薄、連日の史上最高値更新となっている。

本日のBTC相場

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