イーサリアム支持者が語る「2025年はETH復活の年」その理由とは？【年末年始特集】

イーサリアム支持者たちは、AIエージェントの普及、大規模なネットワークアップグレード、機関投資家の関心増加、そして米国次期大統領ドナルド・トランプ氏の仮想通貨フレンドリーな政権による規制改革の数々により、2025年が非常に注目される年になると期待している。

インフィネックスの創設者カイン・ウォーウィック氏は「2024年、イーサリアムは比較的軽微なパフォーマンス不足に苦しんだかもしれないが、この資産はまるで『巻かれたバネ』のようだ。2025年には大きな飛躍が期待できる」とコインテレグラフに語った。

TradingViewのデータによれば、ETH（イーサ）は年初来で53.5%上昇しており、1月1日の価格2,350ドルから記事公開時点では3,478ドルに達している。

ETH has posted a year-to-date gain of 53.5%. Source: TradingView

他の主要仮想通貨資産、ソラナ（SOL）、カルダノ（ADA）、およびリップルのXRP（XRP）もそれぞれ92.7%、57%、276.5%の上昇を記録している。

ウォーウィックは「バネを長く巻けば巻くほど、その跳ね返りは大きくなる。追い風は多く存在するが、それを妨げる要素もいくつかある。しかし、一旦跳ね上がれば、人々は『なんてことだ』と驚くだろう」と述べた。

Source: Kain Warwick

ウォーウィックは、イーサリアムの今後の成長を支える要因として、複数のイーサリアム改善提案（EIP）や、それらのアップグレードによるユーザー体験の向上を挙げた。

「2025年には、アカウント抽象化の進展や、レイヤー2（L2）の相互運用性の改善、そしてL2間のユーザー体験が大きく向上するだろう」

2025年、イーサリアムに「ペクトラ」アップグレード導入

カイン・ウォーウィック氏をはじめとするイーサリアム支持者たちが期待を寄せる主なアップグレードの一つが「ペクトラ」だ。これはイーサリアムのロードマップ上の次なる重要なマイルストーンであり、2025年初頭に導入される予定である。

リステーキングプラットフォーム「ビザンチン」の共同創設者兼CEOであるガイア・レジス氏によれば、ペクトラアップグレードはイーサリアムのセキュリティレイヤーの機能を根本的に変えるものだという。

「現在、イーサリアムのステーキングは流動性に大きく依存している。多くのETH保有者がステーキングを希望しており、それ自体は良いことだ。ノードが増えるほど分散化とセキュリティが向上するからだ」とレジス氏は語った。

しかし、現在のイーサリアムは1,000,000以上のバリデーター間で通信が行われる規模に達しており、これがネットワークの速度を低下させていると指摘した。

「ペクトラはこれを解決する。具体的には、バリデーターの最大有効残高を32ETHから2,048ETHに引き上げることで、必要なバリデーターの数を大幅に減らし、ネットワークの負荷を軽減する」

「負荷が減ることでネットワークは高速化し、イーサリアムのユーザーは全体的に満足するだろう」と述べた。

2023年9月、イーサリアムのコア開発者たちはペクトラアップグレードを2つの主要なパッケージに分割して導入することを決定した。最初のペクトラパッケージでは、合計8つのイーサリアム改善提案（EIP）が導入される予定であり、その中でもEIP-7702が注目されている。この提案はウォレットとチェーン抽象化のユーザー体験を改善することを目的としている。

「これによりステーキングコストが低下し、より多くの人がステーキングに参加するだろう。その結果、時間とともにステーキング報酬は減少する」とレジス氏は予測した。

「そのため、私たちはリステーキングに非常に強気だ。他のネットワークを保護することでステーキング報酬を増やしたいと考える人が増えるだろう」

トランプ政権の仮想通貨フレンドリーなSEC、ETHに追い風

仮想通貨ベンチャーキャピタル「マスターキー」のマネージングパートナーであるソール・レイワン氏は、トランプ政権とより仮想通貨フレンドリーな米証券取引委員会（SEC）がイーサリアムや仮想通貨業界内の「正当性のある」プロジェクト、特に分散型金融（DeFi）や分散型物理インフラストラクチャ（DePIN）に大きな利益をもたらすだろうと述べた。

12月4日、トランプ氏はSEC次期委員長候補として、仮想通貨支持派の実業家で元SEC委員のポール・アトキンス氏を指名した。現職のゲイリー・ゲンスラー氏は2025年1月20日に辞任する予定である。

「イーサリアム上のDeFiプロジェクトは、より有利な規制環境の下で成長するだろう。一方でリステーキングのようなセクターは、機関投資家を引きつけるためにわずかな規制の後押しを必要としている」とレイワン氏は語った。

「新しいリーダーシップのもとでは、参入障壁が下がり、初期段階の仮想通貨起業家や耐久性のある企業がイノベーションを起こし、繁栄するための条件が整うだろう」

ステーブルコイン、トークン化、AIエージェント：2025年のイーサリアムを支える三大要素

ビットワイズの最高投資責任者（CIO）であるマット・ホーガン氏は、2025年に向けてイーサリアムが三つの主要トレンドの中心に位置しており、来年の市場で大きな成長が見込まれると述べた。

「イーサリアムは2025年の仮想通貨市場を形作る三大トレンド、つまりステーブルコイン、トークン化、AIエージェントの中心にいる。この3分野で圧倒的な市場シェアを持っている」とホーガン氏は語った。

The total market capitalization of stablecoins on Ethereum stands at $110 billion. Source: DefiLlama

ホーガン氏は「これら3つの分野からの高まりつつある興奮が来年にはETHに波及し、2025年の復活劇を演出するだろう。最近の強いパフォーマンスやETFへの資金流入がその兆候だ」と付け加えた。

Farside Investorsのデータによると、過去2週間でイーサリアムETFは15億ドルの純資金流入を記録しており、これは8つのスポットファンド群の中でも最大級の流入期間であった。

Ethereum ETFs have witnessed over $1.5 billion in net inflows in the last two trading weeks. Source: Farside Investors

ホーガン氏もまた、トランプ政権下での仮想通貨に対する規制緩和がイーサリアムにとって特に有益であると指摘した。

「過去4年間、米国の仮想通貨業界の上に垂れ下がっていたダモクレスの剣のような規制が取り除かれることを楽しみにしている。ワシントンでの新たなアプローチが、仮想通貨分野に数多くの起業家を引き込み、その多くがイーサリアムやそのレイヤー2上で画期的なアプリケーションを構築するだろう」と述べた。

「仮想通貨の黄金時代に突入しつつあり、その恩恵を最も受けるのがイーサリアムだ」

ホーガン氏は、ビットワイズ全体として、ETHがこれまでの史上最高値である4,878ドルを突破し、保守的な予測として新たな高値7,000ドルに達すると見込んでいると述べた。

レイヤー2の拡大、リステーキング、より優れたDAppsの台頭

仮想通貨企業キー・ロックのマーケティング責任者であり、イーサリアム支持者のエデュ・ティマーズ氏は、新たにリリースされるレイヤー2ネットワーク、Abstractやドイツ銀行のプロジェクトが、イーサリアムエコシステムの広範なユーティリティ向上に寄与すると見ている。

また、ティマーズ氏は、Arbitrum上で構築されたオンチェーンの先物プロトコル「Hyperliquid」の最近の台頭を取り上げ、イーサリアムのオンチェーン優位性が高まっている証拠とし、2025年にはイーサリアムとその分散型アプリケーション（DApps）のエコシステムが、バイナンスのような中央集権的な市場リーダーと本格的に競争を始めると予想した。

「Hyperliquidのようなものは、ユニスワップのような分散型プロジェクトと競争するのではなく、バイナンスのような中央集権型プレイヤーと競争を始めている」

さらに、ティマーズ氏はイーサリアムのリステーキングもまた、2025年に注目すべき過小評価された分野だと述べ、ネットワークをより堅牢で多機能にすると期待を寄せた。

「リステーキングは、チェーンがEigenLayerのようなソリューションを通じてセキュリティをイーサリアムメインネットに移行し始めることで、大きな進展を遂げる可能性がある」と語った。

仮想通貨取引所ビットゲット(Bitget) が5000円分のBTC＆Nintendo Switchプレゼントキャンペーンを開催！【12月最新】