ビットファームズ パラグアイのマイニング施設を競合に8500万ドルで売却 北米に経営資源を集中
ビットコインマイニング企業ビットファームズは、パラグアイのイグアスにある200メガワット(MW)の施設を、競合のマイニング企業ハイブ・デジタル・テクノロジーズに約8500万ドルで売却する。ビットファームズは売却で得た資金を米国内でのマイニング能力強化に再投資する予定だ。
1月28日、ハイブはビットファームズがパラグアイで保有・運営する3つのビットコインマイニング施設の1つであるイグアス施設を購入するための意向書を締結した。
パラグアイにあるビットファームズのマイニング施設. Source: Bitfarms
イグアスの施設は、ビットファームズがパラグアイで運営する最大のビットコインマイニング施設だ。 同社のデータ によると、他の2つのマイニング施設(ビジャリカとパソペ)は合計80MWの容量がある。
トランプ大統領選勝利後の米国への注力
イグアスの施設の売却について、ビットファームズのベン・ガニオンCEOは、同社の事業を効率化し、北米市場へのシフトを進めるための動きだと 語った 。
ビットファームズは2025年末までに、同社のポートフォリオを北米80%、その他の地域20%に再構築する計画だ。
「今回の売却による資金は、米国での1GW規模の成長プロジェクトに再投資される。これには、ビットコインマイニングおよびHPC/AIインフラストラクチャが含まれ、当社が国際的なビットコインマイニング企業から北米拠点のエネルギーおよびコンピューティングインフラ企業へと移行する重要なマイルストーンを示している」
ビットファームズは現在、パラグアイの他にカナダ(158.5MW)、米国(17.5MW)、アルゼンチン(54MW)でも事業を展開している。
ビットコインマイニングからAIの移行
ハイブとビットファームズ間の取引は2025年第1四半期末に完了予定で、その際ビットファームズは最初の支払いとして2500万ドルを受け取る。その後ハイブは6か月間で3100万ドルを支払うという。残りの 2900 万ドルのうち1900万ドルは電力預託金の返済に充てられ、残りの1000万ドルは負債への返済に充てられる。
ビットファームズのガニオン氏はマイニング分野以外への多様化を進める意向だと話す。
「米国内の資産へのシフトは、ビットコインマイニング以外の分野に多様化し、HPC/AI分野での大きな成長機会を活用するという当社の戦略に沿ったものだ」
事業構造の変更が進行する中、ビットファームズは年末までにビットコインマイニング能力が21%減少し、推定平均電力コストが10%減少すると予想している。
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