ベトナム、新法的枠組みの下でデジタル通貨取引所を試験的に導入へ

ベトナム政府がデジタル通貨取引所を試験的に導入へ

ベトナム政府は、新たな規制枠組みの下でデジタル通貨取引所を試験的に導入すると発表した事がメディアによって 報じ られた。

ベトナムは、新たな規制枠組みの下でデジタル通貨取引所を試験的に導入すると、グエン・ドゥック・チ（Nguyen Duc Chi）財務副大臣が2025年3月5日（水曜日）の政府定例記者会見で述べた。

この動きは、3日（月曜日）、ベトナムのファム・ミン・チン（Pham Minh Chinh）首相は、財務省とベトナム国立銀行に対し、デジタル資産と仮想通貨の管理に関する法的ガイドラインを起草するよう要請した事を受けてのものだ。

提案された枠組みは、今月末までに提出される予定で、投資家や個人がデジタル資産取引に従事するための構造化され規制された市場を提供すると述べたうえで、同副大臣は次のように語っている。

財務省は3月に政府に報告書を提出し、デジタルおよび仮想通貨取引所のパイロットプログラムを可能にする決議案を提案する任務を負っている。

デジタル資産取引所は投国から認可を受けた団体によって運営される計画

副大臣によると、デジタル通貨取引所は、投資家の法的権利を保護するために国から認可を受けた団体によって運営されるという。

同副大臣は、提案された取引所は個人や企業が国家の監督下でデジタル資産を取引できるようにし、法的保護を確保し、リスクを軽減すると主張。さらに、政府はベトナム企業が資金動員の手段として仮想資産を発行することを許可する規制を検討している。

ベトナムには現在、仮想通貨とデジタル資産の具体的な定義がなく、既存の規制は銀行のプリペイドカードや電子ウォレットを通じて法定通貨に結び付けられた電子マネーのみを対象としている。

ベトナムブロックチェーン協会は、ベトナムの人口の21%がデジタル資産を所有しており、同国はUAEアラブ首長国連邦と米国に次ぐ世界トップ3にランクされていると報告。ブロックチェーン分析を手掛けるChainalysis　 Chainalysis　（チェイナリシス）の調査データによると、ベトナムへのデジタル資産の流入額は2023年に1,200億ドル（約17.9兆円）を記録しており、人口の21%が仮想通貨を保有している。提案されている規制枠組みは、明確な規制がないために、税収が失われ、国内市場の監視が制限されている中で、リスクを軽減しつつ、この成長分野を活用することを目指している。