ビットコイン、イスラエルがガザ空爆再開、米ロ首脳会談に注目【仮想通貨相場】
ポイント
・8.5万ドルトライに失敗
・小売売上高はMIXも米株は上昇、市場マインドは回復気味
・イスラエルがガザ空爆を再開、停戦合意は崩壊寸前
・ETFフローは回復気味、今晩の米ロ首脳会談と明日のFOMC次第か
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場はもみ合い推移となった。
未明に一時8.5万ドル(約1265万円)に達したものの、8.2万ドル(約1220万円)付近で反落。今朝方、再び8.5万ドルを試すも、8.4万ドル(約1250万円)台後半で跳ね返され、8.3万ドル(約1235万円)付近まで値を下げている。
BTCは先週火曜日に年初来安値7.6万ドル台から反発したものの、8.4万ドル台で上値が抑えられていた。木曜日の米株市場でS&P500がピークから10%下落すると、BTCも一時8万ドルを割り込んだが、政府閉鎖が回避されたことを好感し、金曜日の米株市場が反発すると、BTCは8.5万ドルにタッチした。
小さなヘッドアンドショルダーが完成し、底打ち感が出るかと思われたが、イスラエルの強硬姿勢に対し、イエメンを拠点とするフーシ派が紅海を航行する船舶への攻撃再開を予告。これに対し米軍がイエメンへの空爆を実施したこともあり、上値は重くなった。
昨日未明にBTCは再び8.5万ドルにタッチしたが、フーシ派が米空母への報復攻撃を実施したことも嫌気され、8.2万ドル付近まで値を落とし、CME先物が小窓を開けて取引を開始した。
週末の米株反発の流れを受けたリスクオンムードもあり、BTCは値を戻したが、8.4万ドル手前で窓埋めが完了すると、上げ渋る展開が続いた。
海外時間に入ると、週次のファンドフローが17億ドルの流出となったことが判明。ストラテジー社が3週間ぶりに新規購入を発表したものの、10百万ドル相当にとどまり、かえって資金調達の陰りを印象付ける結果となった。さらに、スタンダードチャータード銀行がETHの年末見通しを1万ドルから4千ドルに引き下げるなど、小粒なネガティブ材料が相次ぎ、BTCは8.2万ドル台まで弱含んだ。
強弱入り混じる内容だった小売売上高を米株市場がリセッション回避と解釈し続伸すると、BTCは8.4万ドル台後半に反発した。
しかし、8.5万ドルトライに失敗すると、今朝方、イスラエルがガザへの大規模空爆を再開し、停戦破棄の瀬戸際となったことを嫌気して、8.3万ドル付近まで値を落としている。
本日のBTC相場
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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。
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