仮想通貨に寛容なポール・アトキンス氏が上院でSEC委員長に承認

ール・アトキンス氏が上院でSEC委員長に承認される

ポール・アトキンス（Paul Atkins）氏は、2025年4月9日（水曜日）、上院で52対44の賛成多数で承認され、 SEC （米国証券取引委員会）委員長に正式に 承認 された。

ポール・アトキンス氏が、ゲイリー・ゲンスラー（Gary Gensler）氏の後任としてSEC議長に承認された。同氏は“常識的な”規制を再導入し、バランスの取れた仮想通貨規制の枠組み構築に向けて議会と協力する計画で、近日中に宣誓を行い、新たな職務に就く予定だ。ドナルド・トランプ（Donald Trump）大統領によってSEC長官に選出された同氏は、就任後、共和党のヘスター・パース（Hester Peirce）氏、マーク・ウエダ（Mark Uyeda）氏、民主党のキャロライン・クレンショー（Caroline Crenshaw）氏を含む他のSEC委員と緊密に連携していく。

アトキンス氏は、2002年から2008年までジョージ・W・ブッシュ（George W. Bush）大統領の下でSEC長官を務めた後、金融・仮想通貨関連の顧客にコンサルティングを行うコンサルティング会社、パトマック・グローバル・パートナーズ（Patomak Global Partners）を設立。顧客には、破綻前のFTXのサム・バンクマン＝フリード（Sam Bankman-Fried）氏も含まれていた。また、トークン・アライアンス（Token Alliance）の共同議長を務め、仮想通貨関連の資格を確立した。

今回の承認は、トランプ政権による金融監督のより広範な再編計画と合致するものであり、アトキンス氏はスコット・ベセント（Scott Bessent）財務長官、ハワード・ラトニック（Howard Lutnick）商務長官とともに、米国を「世界の仮想通貨ハブ」にするというトランプ大統領の目標を支持する立場を表明した。

アトキンス新SEC委員長へ市場改変に期待がかかる

市場主導のイノベーションを提唱するアトキンス氏は、デジタル資産セクターに対して支援的な姿勢を示すと予想されている。

市場参加者らは、リップル（Ripple/XRP）、ソラナ（Solana/SOL）、そしてミームコインから主流へと変貌を遂げたドージコイン（Dogecoin/DOGE）といった主要仮想通貨に連動するETF（上場投資信託）など、仮想通貨ベースの投資商品の迅速な承認プロセスを期待している。

今年（2025年）1月中旬、ゲンスラー前SEC委員長の辞任と上田氏の委員長代行就任を受け、SECは仮想通貨への取締り活動を縮小。ウエダ氏は、ヘスター・パース氏率いるタスクフォースを設置し、SECのデジタル資産規制戦略を再評価し、従来のアプローチから大きく転換。アトキンス氏は、規制上の決定に政治を持ち込むことなく、米国経済への投資を促進する明確なルールを推進したいとの意向を表明している。シンシア・ルミス上院議員は水曜日の声明で次のように喜びの声を投稿している。

I'm pleased Paul Atkins is confirmed as Chairman of the SEC. I sat down w/ Mr. Atkins to discuss digital asset legislation, empowering Wyoming’s blockchain future implementing reforms to the regulatory rulemaking process. I'm confident his leadership will bring positive change. pic.twitter.com/1cpGrNjSrg

— Senator Cynthia Lummis (@SenLummis) April 9, 2025