スウェーデン、ビットコインを外貨準備に加えることを検討

スウェーデンがビットコインを外貨準備に加えることを検討

スウェーデン国会議員からの 提案 により、ビットコイン（Bitcoin/BTC）を外貨準備に加える可能性について議論しており、これは世界金融環境に大きな影響を与える可能性があるとして現在、高い関心が寄せられている。

スウェーデンのリカード・ノルディン（Rickard Nordin）国会議員は、エリザベス・スヴァンテソン（Elisabeth Svantesson）財務大臣に対し、ビットコインを国家準備資産として導入することを検討するよう求める公開書簡を発表。ドナルド・トランプ（Donald Trump）米大統領が2025年3月7日（金曜日）に発令した大統領令に触発され、財務大臣に対し「予算中立」のビットコイン準備金を提案。この提案は、外貨準備の多様化を図ることを目的にしており、ビットコインが金融リスク管理において果たす役割と、政府にとっての戦略的資産としての可能性に対する認識の高まりを浮き彫りにしている。

同議員による提案は、米国による最近の動きを受け、欧州における仮想通貨導入への開放性が高まることを示唆。また、同国の外貨準備の管理方法に関する議論を再燃させ、より多様化されたアプローチの必要性を強調している。同議員は、エルサルバドルのように既にビットコインを法定通貨として採用している国を例に挙げ、世界中の中央銀行がビットコインの金融政策への影響についてますます議論を深めていると指摘。同議員は、4月8日（火曜日）付の書簡で述べ、次のように述べている。

同時に、デジタル資産は急速に発展しており、多くの国際的なプレーヤーはビットコインをカストディアンおよびインフレヘッジとして捉えています。世界の多くの地域で、ビットコインは決済手段およびインフレ上昇に対する担保として利用されています。また、権威主義体制の抑圧下にある自由の闘士にとって、決済手段の重要な手段でもあります。

国際金融におけるデジタル資産への大きな転換と残された懸念材料

外貨準備は通常、米ドル、ユーロ、円などの主要通貨と、通貨価値を支え、経済の安定を確保するために使われる金で構成されている。

ビットコインを外貨準備資産として組み入れる可能性は、スウェーデンのような中央銀行にとって、国際金融におけるデジタル資産への大きな転換を意味する。ビットコインの分散型の性質と、供給量の制限は魅力的だが、価格変動、規制の不確実性、セキュリティ問題などの課題が依然として懸念材料となっているのも現状だ。

現在、スウェーデンではビットコインを外貨準備に組み入れることを許可する規制はなく、この規制上の欠陥は、ビットコインを外貨準備資産として受け入れた場合、法改正の必要性に迫られるのは必至だ。

歴史的に、スウェーデンは仮想通貨に対して慎重な姿勢をとっており、エネルギー集約型のマイニング手法の禁止を求める声や、金融システムにおけるビットコインの役割に対する懐疑的な見方もある。同国がビットコインを外貨準備の潜在的な構成要素として検討していることは、変化する国際金融環境を反映しており、この動きには機会と課題の両方が伴うが、仮想通貨が実用的な金融商品として認識されつつあることを浮き彫りにしている。